ベイズ推定を行う際は,パラメータの設定を記載したバッチファイルを用いた解析が便利です.例題を作成したので参照してください.
こちらです.アプリケーションである BayesTraits は Intel Mac 用なので,用いている PC 用のものに変更して下さい.
コマンドは以下です.
BayesTraits FE.trees FE_CharCoding.txt < FE_inputcommands.txt > outfile
3 つのファイルを使います.
FE.trees:
MrBayes の .t file から系統樹探索で burnin した tree を除いたファイルです.樹長が必要です.tree は完全 2 分岐である必要があります.3 分岐で得られている場合は,Mesquite をつかって 2 分岐にしてください.こちらを参照してください.
FE_CharCoding.txt:
形質のコーディングを書きます.
FE_inputcommands.txt:
形質状態を推定したい node を設定します.OTU を番号で示すため,FE.trees などを見ながら書き込みます.各パラメーターは例題のファイルにコメントを書いたので参照してください.
outfile:
結果が記載されます.
MrBayes で得られる二つの .t ファイルを合わせた際に「tree rep.500100 =」の番号部分が重複してしまいます.問題ないかもしれませんが,これを 1 から順番に名前を付け直す perl script を書きました.こちらです.
最初は「> outfile」なしで走らせて Acceptance を見ます.解析を始めると,Iteration Lh Harmonic Mean ... が出力されます.最後が Acceptance の値で,これは mcmctree の finetune にあたります.RateDev は,形質置換パラメーターを MCMC の各 generation でそれぐらいジャンプさせるかを調節します.Acceptance が 20-40% 付近になるように FE_inputcommands.txt にある RateDev の数字を調節します.値が安定したら,「> outfile」をつけて解析をスタートさせます.
どれぐらい generation をやったら良いかわからないのですが,例題 (58 OTU,4 形質) ならば以下の設定で複数回の解析を行い,結果を比べたら良いそうです.
# Select MultiState Analysis
1
# Select MCMC mode of analysis
# 1: ML; 2: Bayes
2
# Reconstruct and internal node, using Most Recent Common Ancestor method
AddMRCA Node1 57 58
AddMRCA Node2 57 58 26
# Use a hyperprior that seeds an exponential distribution from a uniform on the
# the interval 0.0 to 30
rjhp exp 0.0 30
# Chooses a rate deviation so the acceptance rate is 0.2
RateDev 4.5
# Allow the chain to burn-in for 10,000 iterations
burnin 10000
# sample interval
Sample 1000
#MCMC length
it 2000000
# Run the analysis
run